ロンドン 2012 フィルム写真 | 当時は選ばなかったロンドンのストリート写真

ロンドン 2012 ストリート写真

2012年、モノクロフィルムで撮ったロンドン。当時選ばなかった写真を、10年後の視点で見返したストリート写真セレクション。

ハッセルを持ってロンドンの街でストリート写真を撮っていた2012年当時、自分が思い描いていたロンドンらしさは、まだそこに残っていたように覚えています。石畳の路上や、少し傾きながら立っているロンドンらしい古いスタイルのストリートランプ。そうした風景こそが、私にとってロンドンの街らしさそのものでした。

そんな街には、それぞれの目的を持って行き来する人たちがいて、決まった服装やファッションに縛られることなく、独自の時間を過ごしているようにも見えました。私は、そんなロンドンの街を捉えようとして、シャッターを切っていました。

それでも、フィルムを現像しても、自分にとって納得のいく写真はなかなか撮れず、撮った写真を前にして、何かを深く考えていた自分のこともよく覚えています。

10年以上経ったいま、当時は選ばなかった写真を改めて見返し、いまの視点でひとつの写真セレクションを作りました。かつては納得できなかった写真の中にも、その時代の空気や、自分が見ていたロンドンの断片が、静かに残っているように感じます。

時間とは、流れるものです。当時の写真を見返すと、その時代ならではの風景や人々がそこにあり、いまでは戻ることのできない現実と、時間の流れを感じざるを得ません。